Office Guriの諸橋直子です。公益社団法人 日本アロマ環境協会認定アロマテラピーインストラクターの有資格者です。愛犬のアロマセラピーを10年以上実践しています。
今回の記事では、犬におすすめのアロマ精油「ゼラニウム」を紹介します。
ゼラニウムの精油は甘く柔らかな香りが特徴です。皮脂の調整作用に優れ、化粧品の原材料としても使用されますが、犬にとっての有益な使い方の代表は「ダニよけ」です。
このゼラニウムについて、詳しく解説していきます。
ゼラニウム | 精油プロフィール
学名:Pelargonium graveolens / Pelargonium odoratissimum
抽出部位:葉
抽出法:水蒸気蒸留法
成分:シトロネロール、ゲラニオール、リナロール
産地例:フランス領レユニオン島、モロッコ、エジプト、マダガスカル
作用:ホルモン調節、抗菌、抗真菌、鎮静、皮膚の弾力回復
犬にとって厄介な虫「マダニ」への忌避効果
マダニは厄介な動物です。マダニは節足動物の一種でクモに近い生き物です。繁殖期に栄養を求めて犬に寄生し、血液を吸います。
マダニが犬に噛み付いている姿は、初めてみる人にとってはショッキングなものです。慌てて動物病院へ駆け込む人も多くいます。
マダニが厄介なのは、吸血という行為だけでなく感染症を媒介する点です。
マダニによる感染症は犬だけの問題ではなく、人にも重篤な病気をもたらします。近年ではマダニによる重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の死亡例が報告されています。
SFTSはマダニが媒介するウイルス感染症で、治療法は確立されていません。有効な抗ウイルス剤などもありません。そのため現時点では、対症療法による治療となります。
SFTSについてはNIID | 国立感染症研究所のサイトも参考にしてください。
マダニ対策、今できること(国立感染症研究所)
https://www.niid.go.jp/niid/ja/sfts/2287-ent/3964-madanitaisaku.html
マダニによる感染症 | 犬の場合
- バベシア症:赤血球が破壊され、貧血を起こす
- 日本紅斑熱(犬は無症状)
- ライム病:発熱、食欲不振
- Q熱(犬は不顕性感染)
- エールリヒア症:発熱、食欲不振
マダニ対策
犬も人もマダニ対策は大切です。マダニが多く生息する山や草むらを避けることはもちろんですが、忌避剤を活用し、マダニを寄せ付けないことも大切です。
また、犬の場合はマダニに噛まれた際、マダニを速やかに駆除する薬剤の活用が有効です。よく知られるのはフロントラインですが、最近では価格が手頃なジェネリック薬も販売されています。
フロントライン:
https://www.frontlineplus.jp/frontlineplus/
価格、効果についてはかかりつけの動物病院へ相談してください。
マダニは一度体につくと、継続して10日間ほど吸血すると考えられています。犬についたマダニが、人間の体に付き吸血する場合もあります。犬・飼い主両者の健康を守るためにもマダニの忌避・駆除対策は欠かせません。
ダニよけスプレーの作り方
材料:
- スプレーボトル(50mlサイズ):1本
- ゼラニウム精油:10滴
- 水(水道水で可)
作り方:
- スプレーボトルに水を50ml注ぐ
- 精油を10滴加える
- よく振って、犬の全身にスプレーする
目の周り、肛門など粘膜に直接触れる箇所を避けてスプレーします。作成したスプレーは、使用する前に毎回必ず振ってください。保管は冷暗所で、作成日より1ヶ月以内に使い切るようにします。
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